Love...
Oyajanaioya...



母「克哉,起きなさい。父さんがお帰りよ。」


ガチャ


母が耳元で俺に囁き,部屋の扉を閉めた。


…………ッ!!


やばい!!
父さんが帰ってきた!?
くっそ,今日何日だよ!!
カレンダーを見れば
7月10日。

完璧に忘れてた,,,

俺は大急ぎで着替えて
1階のダイニングに向かった。


そのテーブルには礼儀正しく
朝食を口にする父さんがいた。


克「おはようございます。」

父「…………。」


父さんは何も反応せず
朝食を口に運び続けた。
俺はいつもこの時軽く
礼をしながら父さんの
朝食が終わるのを待つ。

おかしいだろ?うちの親。

今日の父さんの朝食は
スモークサーモンのサラダ,
コンソメジュリエンヌ,
鮭のムニエルレモン風味,
ライスにキウイヨーグルトだ。

母さんも父さんの横の席で
ホットコーヒーを飲んでいる。

日本人の朝とは思えないよな,本当。

そして父さんが全て食べ終わった後,
母さんは手際よく食器を流しに持って行く。
母さんがまた父さんの隣の席に座って
ようやく,父さんは口を開く。


父「頭を上げなさい。」

克「はい。」

父「座りなさい。」

克「失礼します。」


何の会議だよって感じだろ?
俺も異常だと思う。

いくら大手企業社長だからって限度がある。

ちなみに母さんは海外赴任だ。

それでも毎月10日は必ず帰ってくる。
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