叫び



何日か経ったある日、私は夜遅く外に出た。



明日の朝早く家を出ないといけないので、明日のゴミ出しを今日のうちにしておくためだ。





隣室の前を、ゴミ袋を持って通りかかった時、また泣き声が聞こえた。



―――また叱られてるのかな?





パリン!! ガシャン!!





通り過ぎようとした時、皿が何枚か割れる音と共に更に大きくなった叫びに近い泣き声が聞こえたので、思わず私は足を止めた。





―――なんで皿がこんなに割れるの?




叱っているにしては異常な音。



別に反抗期の高校生が住んでいるわけでもないのに…。





中の様子がとても気になったけど、覗くわけにもいかないので私はゴミを出して自分の部屋に戻った。




部屋に入るとやっぱり泣き声も皿が割れる音も、消えた。






< 4 / 33 >

この作品をシェア

pagetop