訳あり少女と王子様
「これから…どうしようかな?」
私は一人で考えていた。
【クゥン…】
「へ?…………あ、犬だぁ☆」
控室の端っこには、ちっちゃい子犬がいた。
「おまえ、どぉしたの?まだココに慣れてないみたいだね…」
きっと、キャストの飼い犬かな。
【クゥン…】
「寂しいの?おいで?」
すると、子犬はテチテチとこっちに寄ってきた。
「!!!!…おまえ、怪我をしてるの!?」
【グルルルッ…】
私が傷口に触れようとすると
喉を鳴らして、威嚇した。
「ダメ!手当てしないとばい菌が入るよ。」
私は威嚇しなくなった子犬の手当てをした。
救急箱があってよかった。
「おまえは賢いね…ほら、もう痛くないでしょ?」