訳あり少女と王子様
『い、犬?』
「そぅなの。ほら、怪我。あっ…ごめんね?救急箱かってに使っちゃって…」
『いゃ、お前に怪我がないなら良いんだ。』
私は、足元に落ちていたタオルに包まった子犬を抱き上げた。
『あ…そいつ。捨て犬なんですよ』
向かえのソファに座ってる…
確か…リョウって呼ばれてた人が
子犬を見て言った。
「え?じゃあ、えっと…リョウさん?が飼うんですか?」
こんな可愛い子犬捨てるなんて…
サイテーだよね…。
『いぇ…可哀相なんで、連れて来たのは良いんすけど…
俺の家ペット禁止で;;;』
「そっかぁ…………あっ!
じゃあ、私飼っていい?!」
『え?飼ってくれるんすか?
それだと、すごく嬉しいっす!』
「うんっ!……後、敬語止めてね。」
それから私は黙って考え始めた。
ん?何をって?
この子の名前だよ。