訳あり少女と王子様
やっぱり、そのことは直接…
「私が…言う。」
私の言葉を聞いた嵐さんは、黙って兄さんの隣に座った。
「私………っ」
その先が口にできない…
『ゆっくりで良いぞ?』
そう、優しく言う兄さんに私はこの事を話せるのかな…
大切に育ててくれた両親に…
いつも、弱虫なを私を支えてくれた、兄さんに…
残酷過ぎる事かもしれない。
「捨てられちゃった…この子と一緒に...。」
私はお腹にてをあて嘲笑した。
『ぇ…?』
ゴメンね、兄さん…
こんな妹で…
「ホント、馬鹿みたい。」
『羅…お前、その子産むのか?』
驚いて押し黙った兄さんの代わりに、嵐さんは疑問をぶつけた。
「うん。産むつもり!」
二人の反応は恐いけど、
負けたくない!!
だって、この子は紛れも無く私の子だもの。
私は強く、二人を見据えた。