奥に眠る物語
サユはスッと立ち上がると、未だに和華を抱きつき続ける李玖ごと二人を抱き締めた。
突然のことに誰一人として状況を掴めていない。
「・・名前、教えてくれるかな」
「・・・和華」
そう言って和華はサユをうかがう。
サユは苦笑いをしながら和華を見つめた。
「和華。 ゴメン、私・・・ あなたのこと嫌いなんかじゃない。 ううん、嫌いになれるわけないじゃない!」
「それは・・・ ウチがリクさんの遺品やから?」
普通はそう思うだろう。
だが、サユはそれを首を横に振って否定した。
「そんなことあるわけないでしょ! 私は、あなたを見て言ってるの。 和華はずっと私と一緒だったじゃない!!」
「!! サ、ユ・・ ウチ、ゴメンな」
そっとサユの背に手を伸ばし、ギュッと抱き締め返す和華。
これは、良かった、でいいのだろうか・・・?
うなりながら考えていると、彼があからさまに機嫌悪そうな顔をしながら溜め息を吐いた。
「あのさ、感動的なのに邪魔するけど 貴女・・サユさんだっけ? 僕は来るなって言わなかったっけ?」
「あ、ハイ・・ ですが、大きな音がしたので思わず」
おどおどしながら言い訳する。
だが、彼は眉間にシワを寄せて機嫌を悪くするばかり。
突然のことに誰一人として状況を掴めていない。
「・・名前、教えてくれるかな」
「・・・和華」
そう言って和華はサユをうかがう。
サユは苦笑いをしながら和華を見つめた。
「和華。 ゴメン、私・・・ あなたのこと嫌いなんかじゃない。 ううん、嫌いになれるわけないじゃない!」
「それは・・・ ウチがリクさんの遺品やから?」
普通はそう思うだろう。
だが、サユはそれを首を横に振って否定した。
「そんなことあるわけないでしょ! 私は、あなたを見て言ってるの。 和華はずっと私と一緒だったじゃない!!」
「!! サ、ユ・・ ウチ、ゴメンな」
そっとサユの背に手を伸ばし、ギュッと抱き締め返す和華。
これは、良かった、でいいのだろうか・・・?
うなりながら考えていると、彼があからさまに機嫌悪そうな顔をしながら溜め息を吐いた。
「あのさ、感動的なのに邪魔するけど 貴女・・サユさんだっけ? 僕は来るなって言わなかったっけ?」
「あ、ハイ・・ ですが、大きな音がしたので思わず」
おどおどしながら言い訳する。
だが、彼は眉間にシワを寄せて機嫌を悪くするばかり。