貴方が忘れられない。

 


「いい・・・のか、言わなくて」
「いい、誰にも言わないで。夏休み中は親戚家にでも行ったことにして。中退の時も適当に言っておいて。ちゃんと先生に釘刺しておいてね」

いい機会だと思った。彼からも彼女からも離れれる。あんなに大好きだった癖に今はこんなにも離れたがってる。きっと、切っ掛けがあれば簡単に離れれることができた。今の関係を壊したくないと望んでも心のどこかで思ってた。

ここに、私の居場所はないと。

「あいが良いなら父さんは構わないよ」

ありがとうと呟いた声が涙に濡れてたのはきっと気のせい。





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