心のかけら
ひとひら
『涙』
目をみたら、彼の目には涙があふれていた、しかたないんだよ。時間も流れるように
人の心も泥まみれになっていくから。
見えない鎖に縛られて身動きが取れなくなる、「ヘルプ ミー」そう叫べば楽になるのかな?そんなことさえ、忘れてしまうのかの様に私は走り続けて立ち止まることさえしない。
たぶん振り返ることさえしちゃいけないんだね、立ち止まればたちまち泥に足を取られ躓いてしまうから。いい子をやめればいっそ思い切り汚れきってしまえれば楽になるのにな。
「傷」
大事な人を傷つけたの、利用したの、人の痛みにも麻痺した心は、ただれて腐ってた。
やっと正気をとりもどした時、大事な人は去っていった。私より深い傷を負った彼は別の誰かに愛されるため。