《短編》交差する恋
「竜ー!!」
あたしが呼ぶと、さっきとはまた違う笑顔でこっちを向いた。
「よお、何してんの?」
「舞美ちゃんとデート!
竜は?」
自分で突っ走って来ながら、緊張していた。
そういえば…、さっきの女の人は…?
「姉貴の買い物付き合わされてんの。
ま、荷物持ちってとこ。」
話していると、竜のお姉さんがお店から出てきた。
「あれ!?なんか増えてる…。」
「バカ!俺の彼女!」
あっさり紹介されて、なんだか恥ずかしくなった。