《短編》交差する恋
あたしは思い出したように急いで挨拶をした。
「大宮加奈です!
よろしくお願いします。」
あたしは小さく頭を下げた。
「へー、また可愛い子だね~。
よろしく、加奈ちゃん♪
…あれ?舞美ちゃん?」
あたしから視線をずらし、お姉さんの視線の先は、舞美ちゃんがいた。
「あ~もう、ほら!
用済んだんだから、帰ろうぜ!」
…何、今の……。
「じゃな、加奈!ばいばい!」
「ばいばい…!」
あたしは苦笑いをして言った。