《短編》交差する恋
あたしは舞美ちゃんのいる、後ろを向いた。
さっき呼ばれた時、下を向いていたのに、いつもの舞美ちゃんに戻っていた。
「帰ろっ?」
「うん…っ!」
あたしは気になったけど、舞美ちゃんも竜も、信じることにした。
―――2ヶ月後
あれからあたしと竜は、少しだけ隙間が出来た感じ。
年も越した1月半ば。
あたしは今日、竜との隙間を埋めようと、いきなり家を訪ねて驚かそうと考えていた。
服を重ね着して、マフラーを巻いて家を出る。