《短編》交差する恋
舞美ちゃんはあたしの腕をひっぱって教室を出た。
「ま、舞美ちゃん…?」
舞美ちゃんの背中に向かって、あたしは静かに聞いた。
「なんでカズってすぐ話を恋に持って行くんだろうね。」
トイレの前止まって、舞美ちゃんは笑ながら言った。
あたしのこと、いつも分かってくれてる。
「…ありがと。」
あたしは舞美の隣に並んで言った。
いつも休み時間やお弁当の時間は、舞美ちゃんと未来ちゃん、和紗ちゃんの4人で輪を作っている。
その中でも和紗ちゃんは恋話が大好き。
いつも何かって言うと恋話になってる。