《短編》交差する恋
終礼も終え、舞美ちゃんがあたしの机に来た。
「部活行こ?」
「あ、ごめん!
なんか…また呼ばれてさ…。」
悪いことをしたから、教師に呼ばれたわけではない。
「あー、また?
加奈、ほんと今キテるね。」
舞美ちゃんは笑って言う。
そう、あたしは男子に呼ばれた。
高校に入ってもう3人目。
あたしの何がそんなにいいのか、さっぱり分からない。
「何それ!
…ごめんね!すぐ部活行くから!」
あたしは急いで教室を出た。
普通に人が通る、廊下の休憩スペースみたいなところへ行く。