もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
一度家に帰って。



小さな袋をつかみ。


机の上のタバコと。


冷蔵庫の中の、缶ビールと一緒に、かばんにしまう。



そして、あたしは家を出た。







春の爽やかな風が通りすぎて。


夕暮れになるには、まだ時間がかかる空を眺めながら。


あたしは歩いた。


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