もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「藤澤光くんって、いうんだ。
龍とね。
龍と同じ、真っすぐで綺麗な瞳をした男の子なんだ。
頭もよくてね?
かっこよくてね?
バスケもかなり、上手いんだよ?」




あたしは2本目のタバコに、火を点けた。




「好きになったきっかけはね。
龍と同じ、傷ついた瞳をしていたから。
愛なんかいらないって。
誰よりも愛に飢えた瞳で、そう言ってた」




あたしは、隣の小さな小さな小石に、目を向ける。

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