もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
振り向いたあたしを見下ろす、冷たい瞳。




「哲也・・・」




「たとえ、龍が許しても。
俺は許さないよ」




「哲・・・」




「麻衣。
おまえ、もう誰も愛さないって言っただろ?
龍を裏切るのかよ。
龍への愛は、そんなに簡単なものだったのかよ」



哲也のこぶしが震える。






「俺、麻衣を軽蔑する」



そう言った、哲也の冷たい瞳に、背筋が凍る。
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