もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
家に着き。


冷たい鍵穴に鍵をさしこむ。


ガチャリ・・。


オレは、この鍵のまわる音が、嫌いだ。





「光・・・。
大きい・・・家だね」



雨宮麻衣が不安そうな声を出す。



「気にすることはないよ」


オレは雨宮麻衣を促し、風呂場へ向かう。



「風呂は常時沸いてるから、すぐに使える。
タオルは、ここ。
着替えはあとで持ってくる。
ゆっくり浸かって、ちゃんと温まれよ?」



「うん・・。
でも・・・」
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