もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
でも、電気を消した暗がりの中では表情がはっきりとは見えない。



だからあたしは、藤澤光の次の言葉を待った。



すると、まっすぐ天井を見上げた藤澤光は――…



「前の・・・。
前の彼女が・・・さ。
オレと付き合ってるのに、他の男と寝たんだ」



そんな言葉を口にした。



「え・・・・・」



ただ短い驚きだけが口をつく。



それって――…浮気?



どんな状況だったのか詳しく聞きたいけど、さすがに、そこまで踏み込んでいいのかわからず、ためらってしまう。
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