もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「そうだよな・・。
付き合い始めたばっかりの彼女に、こんなこと言うなんて。
オレ、相当重いよな」
次の瞬間、藤澤光の顔に、軽い諦めの表情がよぎり、
「ごめん・・・。
忘れて・・・」
ばさっと…
頭から布団をかぶって、横を向いた光に、あたしはかける言葉もなかった。
だって――…
あたしが命をかけて、この身体を守ってしまったら。
あたしは、光の心に、また傷をつける。
あたしは、どうしたら。
どうしたら、光を裏切らないでいられるの?
ねぇ・・・。
どうしたら、光を愛し続けられるの?
どうしたら、光に愛し続けてもらえるの?