もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
でも抑揚のないその声には、不思議な強制力があり――…


「…っ…」


オレは身体中から冷や汗がふきだすのを感じた。




“このまま、この男を見続けたらヤバイ”



そう第六感が告げていて、男から急いで目を逸らし、


そして、そろそろと…
もう一度男を見た時――…



もう、そこには誰の姿もなかった。



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