もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「いやいや。
大いに、関係ある。
弟の彼女のことは、きちんと把握しないとな?
兄として」



ソイツは、ニヤニヤと気味の悪い薄笑いを浮かべた。




「でもさぁ?
光くん?」



舞をオレの横からどけて、ソイツはオレの肩にひじを乗せ……。



「舞のことは、もう忘れちゃったんだ~。
光って、案外薄情なんだ?」



雨宮麻衣の顔をチラチラ見ながら、ソイツは面白そうに、オレの頬をつつく。


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