もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
そんなあたしの耳元で、哲也が囁く。


「藤澤光ってヤツに渡すくらいなら、おまえを俺のものにする。
そう言っただろ?」


「…………」


その意味を考えるあたしの上、哲也が身を起こした。


そして、あたしと光を交互に見つめ、勝ち誇ったように大声をあげた。


「これで、おまえは、俺のものだ」
< 246 / 708 >

この作品をシェア

pagetop