もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
哲也が、この場で、あたしにしたこと。


それから、それを光に見せたこと。


それの事実を理解してから、発する言葉なんて、存在するものだろうか?


ただただ……、シャツの前を合わせて、身を小さく屈めて……。


あたしは、台風をやりすごく子供のように、震え、そして丸くなった。


その後の足音と気配で、光と……、一緒に連れて来られたらしい翔くんが、部屋から連れて行かれるのを感じた。
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