もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
でも、そんなことすら、この姫の逆鱗に触れたようで。


舞は……。


「光、ウザい!!!」


カナキリ声をあげ、オレを突き飛ばし……。


それから、オレの頬に、右手を振り下ろした。


「もう、あんたなんかに、頼まない!!」


――バシッ……。


笑えるほど、小気味のいい音。


でも、殴られた状態のまま、視線だけ舞に戻してオレは言った。

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