もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「……ったく、舞。
おまえ……。
なに考えてんだよ」


ひとり病院に残された俺は、顔を歪めた。


「舞にできないことなんて……。
たくさんあるに、決まってんだろ?」


そして、そのまま片手で顔を覆う。


そして……。


「高1のオレ。
高2の舞にできることなんて、たかがしれてる。
でも、だからこそ……。
オレ達にできることを、大事にしないといけないんじゃないのか?」


見えなくなった舞の背中。


その残像に語りかけるように、オレは、ポツンと呟いた。
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