もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
綺麗な顔をした彼女が発したとは思えないその声に、驚いて振り返ると……。


「あたしがせっかく、いい事教えてあげようと思ってるのに」


さっきまでのドスのきいた声を一変させ、猫なで声を出した彼女が……。


あたしに、一枚の名刺を差し出した。


「じゃあ、バイトが終わったら、ここに来て」


にこやかに差し出された名刺は銀色に輝いていて……。

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