もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「あんたが、あたしの前に現れるから、いけないんでしょ?
あんたが、あたしにネクタイなんか渡すから・・・」


急にか細くなる声。


こんなの、八つ当たりだって、わかってる。


ずっとずっと探していたのは、あたしの方だって、わかってる。


でも、それでも……誰かにイライラをぶつけなきゃ……気がすまない。


それに……。


過去の記憶なんていらないのに。


『初めましてから、始められる』


そう言ったのに。




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