もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
名刺に書かれたお店の名前と、重厚なドアに掲げられているシルバーのプレートを見比べる。


ここか・・・。


重厚なドアを、あたしは少しのためらいとともに開けた。





「いらっしゃいませ」




ピシッとした……清潔さが全身から漂うような、礼儀正しい男の人が、あたしに頭を下げた。
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