もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
30才くらい・・かな?


見上げるほどの長身。


その上にあるのは、誠実そうな微笑。


あたしはその人の笑顔にホッとしながら、あの女に渡された銀色の名刺を差し出した。


「あの・・・。
これ・・・」


「ありがとうございます。
ご指名ですね」


「え?
指名って?
あたし、ここに来るように言われただけで・・」

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