もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
そう思って見つめる、藤澤光の整った冷たい顔は、



「『あたしは。
絶対、あんたを逃がさないんだからっ』か。
オレ、おまえに言ったよな?
オレ、おまえのこと嫌いだから、二度とオレの前に姿を現すなって。
それでも――…
おまえ、オレにそんなこと言うんだ」



何かを熟考しているようで。



「おまえ。
オレのそばに、ずっといるつもりなんだ?
今日初めて会ったばかりなのに?
ストーカーになるつもりか?
勘弁してくれ」



苦笑まじりに呟かれたその言葉に



「悪い?
あたし、あんたが気になるの。
“好き”っていうのとは、ちょっと違うのかもしれないけど…。
なんだか放っておけないのよね」



一方的にまくし立てる。
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