もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
『龍っ!!』


あの時、とっさに思った。


あれは、龍だって。


あたしを迎えにきてくれた龍だって。


だから、身を挺してあたしを守ってくれた藤澤光の腕の中から抜け出した。


あたしには、龍がいる。


ううん。


あたしには、龍しかいない。
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