もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「光が生きてて、ホント、よかった。
でも、雨宮ちゃんは……」


「……え?」


あたしのことを初めて“ちゃん”付けした翔。


なんで?


と、あたしが顔を少しだけ傾ける前……。


翔は、メキッと音がするほど……缶を握り締めた。


そして、次の瞬間……。


翔は、あたしの横にあったゴミ箱めがけて、缶を投げつけた。


「光が、死んだ方が良かった?」


そんな言葉を口にしながら。
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