もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
翔の目からも、ポロポロと涙がこぼれた。


それをこぶしでぬぐった翔が、あたしの前まで歩いてきて……。


あたしの肩を揺すった。


「それなのに……。
おまえ、どうして……。
あの時……しなかったんだ?」


「……っ」


「いくら近くにいたとしても。
今のアイツとできるのか?
もう何年もあのままのアイツと……。
おまえ……未来を築いていけるのかよっ!!」
< 652 / 708 >

この作品をシェア

pagetop