もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
赤いものは、開いた光の手から落ちたみたい。


でも……。


「……光?」


ずっと握りしめていた光の手が、突然開いたことにも。


床に落ちている……光が握りしめていたものにも。


動揺してしまって、動けない。


そんなあたしの後ろ……。


「ソレ。
中、見てみろよ」


翔がソレを拾って……あたしの手に握らせた。
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