もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
だって、これ……。


「そう。
婚姻届……」


そう言って、翔が拾ってくれたように……。


光の名前が書き込まれた……“婚姻届”……だったから。


なんでこんなものを……。


あのお守りの中に……?


両手を口に当てたまま、動けない。


そんなあたしの目の前に、婚姻届を差し出し……翔は言った。

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