もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
そんなあたしを見つめながら……。


翔は、さっきとはまるで違う……優しい声で言った。


「ほら。
もう一度、お守り……。
中、見てみろよ?
まだなにか……入ってんだろ?」


「……え?」


婚姻届の他にも、何か……?


なんだろう……。


あたしは……握りしめたままだったお守りの中をのぞいてみた。

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