もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
“氷の美少年”



陰でそう言われているのは、知っていた。



でも、こんな風に――…



「あの人を見る光の瞳が泣いてるように見えたから」



泣いているように見えるとか。



「過去に何があったかなんて、聞かない。
光が遊びでしかつきあえなくなったのだって、理由があるに決まってる」



オレの女遊びに理由があるとか。



そんなことを言われたのは、初めてだった。
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