もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「こんなふうに、一人で泣かないで。
光が泣きたいときは、あたしが一緒に泣いてあげる」



オレの胸の中に顔を埋め、絞り出すように声を出す。





「光が笑いたいときは、一緒に笑ってあげる」



顔を上げ、オレの目を見つめ、凛とした眼差しをオレに向ける。




「光が――…
怒りたいときは、一緒に怒ってあげる。
ケンカしたいときは、相手になってあげる。
愚痴を言いたいときは、聞いてあげる。
歌いたいときは、一緒に歌ってあげる。
遊びたいときは、一晩中でもつきあってあげる」



オレの頬に手をあて、涙をぬぐい、




「あたしが、一緒にいる。
光と、ずっと、一緒にいる」



凛とした声で、言い放つ。


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