あたしと先輩。
カァッと熱くなる顔。


優しい、と言われただけなのに、こんなにも嬉しい。


これは、嘘とかお世辞ではない気がしたから。


本当に思ってくれたって…


なぜかそう思った。


「あ…ありがとう…ございます…」


熱い。


熱い、熱い、熱い。


まだ一応春です…


「春永さん、家どこ?」


「え!!あ、えと、学校の近くなんです!!だからバス乗って帰りますし…ここで大丈夫ですよ!!」


「いや、でも…」


「心配は入りませんよ。あたし襲われるようなか弱い女の子って柄じゃないですから」


それじゃ、ほんと~~に、ありがとうございましたです!!と、去ろうとしたあたし。


ぱし…


「え…」


でも、先輩があたしの腕を掴んだことによって、とめられた。


< 81 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop