あたしと先輩。
しばらくすると、お母さんが上がってきた。


そしてあたしのおでこを触ると、ペチッと叩いて言った。


「嘘はつくもんじゃないよ」


「…!!」


ば・れ・て・る!!


おおおお母さん、あなたは一体何者…!?


…なーんておびえている暇もなく、あたしは制服に着替えてリビングへと下りた。


「早くご飯食べてね。洗い物するから」


「へーい」


「早くするのよ、早く」


「ほーい」


「…あと何分?」


「ええーい!!うるさいな!!」


やたらとせかすお母さん。


んなに早くご飯食べたら喉に詰まっちゃうでしょう!!?


「なんなの。今日なんかあんの。なんですか。あなたは誰ですか。そして私は誰ですか」


「私は母。あなたは娘。そして7時45分から始まるのは『ヨハン様のプライベートに直撃☆スペシャル』!!」


手を胸にそっと置きながら言う母。


よ…ヨハン様…ね…


今大人気の韓国出身アイドル様ね…


< 89 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop