最恐彼女と一途な彼氏
体育祭の練習も無事に進み
いよいよ本番がやってきた
みんなは気合い十分
その中で私だけが
浮かない顔をしていた
やっぱ無理にでも
ばっくれればよかった…
「「今からでもばっくれようかな」」
「え?」
隣を見るといつから居たのか
弥生が笑いながら立っていた
「結菜の考えてることなんて
すべてお見通しよ」
「…弥生
この恨みいつか必ず
晴らしてやる!!」
弥生は聞こえているのかいないのか
「ふんふんふ〜ん」
と高らかに鼻歌を歌いながら
人混みの中へと消えていった
「こうなったらやるしかない!!」
私は意を決して
体育祭に臨んだ――