spiral "again"
◆第四章◆
「退院おめでと。愁、夾。」
医務室で、荷物整理をしている二人に葵が言った。
「やっと治ったぜ。時間かかりすぎだっつーの。」
「よく言うよ。怪我悪化させたのはソッチじゃない。
怪我治す身にもなってほしいよ。」
柚璃の反論に夾は言葉が詰まったみたいだ。
「…でも、何事も無くて良かった。」
その言葉を聞いた後、愁は柚璃の頭を撫でた。
ありがとうの意味が込められている
葵には、すぐに分かった。