spiral "again"

「…。」

「その、思い出した訳じゃないんだけど…何となく、心がそう感じてるんだ。」


俺はずっと、『華』を忘れたのは小さくなったせいだと思ってた


けど今

元の体に戻っても、記憶に『華』は居なかった。


「なのに俺は、最低なこと言ったよな。…ゴメン。」


ーー誰だよ、ソイツーー

あの日、『華』はどれだけ傷ついたんだろう?


「あんなこと言った俺を、信じれないと思うけど…これだけは約束する。」


俺はドアに手を触れた。

この先にいる、『華』に届くように


「必ず思い出すから。」




< 245 / 384 >

この作品をシェア

pagetop