spiral "again"

「貴方は、こんな風に残っていたんですね…。」

一瞬、楠木が悲しそうな顔をする。

「?」

楠木…?



「やはり、此方もグズグズしてはいられませんか。

この器も、そろそろ限界に近付いてきましたし。」


楠木の言葉に、俺は少し違和感を覚えた。


「器…?」

コイツ今、そう言ったよな?


「ハイ。この、『楠木由比奈』の身体の事ですよ。」






< 283 / 384 >

この作品をシェア

pagetop