短編■ 一年中 半袖半ズボン


情けないかもしれないが、俺たち人間は環境をシカトして儲けに走るし、

正直地球規模で考えたら自分なんて微々な存在だろうと甘え、気安くクーラーのリモコンを取ってしまう。

だらだらとして甘えているんだ。

だから俺は思う。森を守ろうとか動物への同情心を煽るよりも、

恐怖心を植え付けるほうが、きっと真面目に考える。

地球が泣いているとか、地球がなくなりますより、

人間が死にます、人間が生活できなくなります、って恐怖を謡う方がいい。

でなければ、俺は無駄に割り箸を使うし、普通に車に乗る。

多分、死んでから気づく。


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「…――どうだ?馬鹿みたい内容だろう?先生、こんな作文が読みたかったんだけどな?」

しんとした教室に向かい問い掛ける。


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