ぷらすちっくレンズ

「総司。おまえ授業終わるたびに独り言言ってんだ？早くも４月の陽気にやられたのか？」

「片岡、おまえにはわかるまい。女性に声をかける事がどれだけ大変であるかを。。そして、どれだけ面倒であるかを」

「なんだ、オマエ。朝倉に声掛けたいのか？やめとけ、あいつに近づいてもいいことないぞ。これから親友として長い付き合いになる俺からの最初のアドバイスだ。」

「なんだ、片岡。おまえ、あいつのこと知っているのか？」
「んー、知っているというか中学一緒だったからな。クラスは違うが、まぁ、その、なんだ。見ての通り、見た目だけであ男子生徒を騙されるだけのモノはあるだろ。だから、あれだ、まぁ、いろいろとな、、若気の至りだ。。」

「なんだ、フラレたのか。」
「ちがう、フラレたのではない。無視だ。無視。いっとけど、俺だけじゃないぞ！我が母校、男子生徒123名のうち59名が同じく討ち死にしたのだ。」

「うち、20名が0.5秒の「いや」の即答。15名が「うざい」、15名が「蹴り」、9名が無視という内訳だ。」
「いいか、オマエも「無視」という一番屈辱を受けるなんて悲劇だ、やめとけ」

「片岡。オマエ一番最下層のフラレかただったんだな、、、」
「総司。。おまえ、まさか「いや」「うざい」「蹴り」のどこかにいけると思っているのか」


「安心しろ、おれはクラスメイトのお隣さんとしての職務を果たすだけだ。」
「このプリントを渡せれば、もう用はないのだ」

「総司。。」
「難儀な役だな。がんばれ、朝倉を捕まえる事は用意でない事を少しは理解してもらえたならばいいんだ。さっきの話は、ざっと水に流して忘れてくれ」
「片岡。。」
「それは無理だ。オマエという友が少し理解できたよ。。」