ワタシノタイヨウ
「カスミはここでじっとしてろ」
私の耳元でそう囁くと、頭をポンと叩いてドアへ向かう。
『先生…』
私が不安げな声で呼ぶと、彼は振り返りシーっと唇の前で人差し指を立てる。
「大丈夫だよ。」
そう言ってニコリと笑った。
私は気づかれないよう、その場にしゃがみ込みじっとしていた。
「青山先生〜いないんですかぁ?開けますよぉ。」
さっきより大きな声が響いた瞬間ドアの開く音が聞こえた。
「今井先生、声でかいですよ。聞こえてますから。」
ドアを開けたのは彼だった。少し呆れたような声で話している。
私はそれが目に浮かんで、笑いをこらえていた。
「いたんなら返事して下さいよ。それとも……」
今井先生の言葉を遮るように彼は話し出す。
「今井先生、何か用じゃないんですか?」
「あ〜はい、ちょっと英語の資料が必要で‥中いいですか?」
(えっ、中入ってくるの?大丈夫かな…)
私は不安になりながら、その場でじっと二人の話しに聞き耳を立てる。
「ええ、かまいませんよ。英語関係の資料は入ってすぐの…え〜と…この辺りにありますので。」
「あぁホントだ。ちょっと探させてもらいますね。」
(あ〜よかった。こっちには来ないみたいで。)
ほっと胸を撫で下ろす。が…次の瞬間ある事を思い出した。
『あっ、やば…』
私は小さく呟き、慌てて自分の口を手でふさぐ。
(椅子の上にカバンが置きっぱなしだ…。)
今井先生に気づかれないか再び不安に襲われる。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
私の耳元でそう囁くと、頭をポンと叩いてドアへ向かう。
『先生…』
私が不安げな声で呼ぶと、彼は振り返りシーっと唇の前で人差し指を立てる。
「大丈夫だよ。」
そう言ってニコリと笑った。
私は気づかれないよう、その場にしゃがみ込みじっとしていた。
「青山先生〜いないんですかぁ?開けますよぉ。」
さっきより大きな声が響いた瞬間ドアの開く音が聞こえた。
「今井先生、声でかいですよ。聞こえてますから。」
ドアを開けたのは彼だった。少し呆れたような声で話している。
私はそれが目に浮かんで、笑いをこらえていた。
「いたんなら返事して下さいよ。それとも……」
今井先生の言葉を遮るように彼は話し出す。
「今井先生、何か用じゃないんですか?」
「あ〜はい、ちょっと英語の資料が必要で‥中いいですか?」
(えっ、中入ってくるの?大丈夫かな…)
私は不安になりながら、その場でじっと二人の話しに聞き耳を立てる。
「ええ、かまいませんよ。英語関係の資料は入ってすぐの…え〜と…この辺りにありますので。」
「あぁホントだ。ちょっと探させてもらいますね。」
(あ〜よかった。こっちには来ないみたいで。)
ほっと胸を撫で下ろす。が…次の瞬間ある事を思い出した。
『あっ、やば…』
私は小さく呟き、慌てて自分の口を手でふさぐ。
(椅子の上にカバンが置きっぱなしだ…。)
今井先生に気づかれないか再び不安に襲われる。
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