ワタシノタイヨウ
「あ〜そういえば青山先生、鈴原見ませんでした?」


(えっっ…私!?)


急に今井先生の口から私の名前が出たのでびっくりして、心臓の鼓動が早くなる。


「いえ見てませんけど…どうかしましたか。」


彼は冷静に答えた。


「いや〜放課後鈴原に会ったんですけど、その時3年の佐野に会いに行くって言ってたんですよ。」


(あのときの…)


嫌な予感がして私はますます不安になる。


「少しして鈴原に用事があった事思い出したんで、すぐ佐野のとこ行ったんですけど…来てないって言われまして…。」


「それで、なんでオレに聞くんですか。」


彼は冷静な口調を崩さずに今井先生にたずねる。


「いや〜鈴原、青山先生の事慕ってるようだったんで、もしかして先生のとこ来たかなぁって。」


少しちゃかすような言い方で笑いながら今井先生は言った。


「そうですか。生徒に慕われるのは悪くないですね。」


「そうですよねぇ。僕も生徒には好かれたいですからね。特に女生徒には。」


私は今井先生のニヤリとした顔が目に浮かび寒気がした。


「今井先生、そうゆう発言は控えたほうがいいですよ。」


彼は少し強めの声で言い返す。


「アハハ、すいません。じゃあ、これ借りていきますんで…仕事続けて下さい。」


(やっと帰るみたいだな。)


私はとりあえず、ばれずにやり過ごせたので、ほっと一息ついた。


すると…



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