ワタシノタイヨウ
「オレはカスミに出会ったから、知る事が出来た。乗り越えていかなきゃならない事を、カスミが教えてくれたんです。そしてその痛みを一緒に乗り越えて行こうと言ってくれた。」
「そんなのっ……偽善だ。」
今井先生は顔を歪め、苦しそうな表情を見せた。
「そうかもしれない…けど、それでもまた信じたいと思える気持ちになれた。」
「あんたは、鈴原に救って貰ったからそう言えるんだ。オレには、そんな奴現れない…」
今まで黙っていた私は、どうしても伝えたい事があり声を出した。
『今井先生、今のまんまじゃダメです。だって、先生が乗り越えようとしないと、ホントに先生の事想ってくれてる人に出会えても、気づけないですよ…』
「…………」
今井先生は黙ったまま私を見つめる。
『こんな事繰り返しても何も変わりません。先生の傷がさらに深くなるだけだと思うんです。だからもう前に進みませんか…きっと出会えるはずです。今井先生の事、本当に想ってくれる人に。』
私は彼を見つめ微笑んだ。
彼は私の頭を撫で微笑み返す。
「出会えるのかな…また人を好きになってもいいのかな…」
『はいっ!』
今度は今井先生に向かって、私は笑顔を見せた。
今井先生はフッと力無く笑う。
「鈴原……君だったらよかったのにな。」
『えっ…!?』
「カスミはダメだ。」
彼は私を隠すように抱きしめた。
「ハハッ、わかってますよ…青山先生には冗談が通じないなぁ。」
今井先生はゆっくり立ち上がり、私たちに向かって頭を下げた。
「すいませんでした。鈴原…怖い思いさせて悪かったね。」
『今井先生…』
「オレ少し考えてみるよ。すぐにあの時の事を許せるとは思えないけど、このままじゃダメなのはわかってるつもりだから。」
「あなたなら、立ち直れるって
オレ信じてますから…」
「ありがとう、青山先生…」
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
「そんなのっ……偽善だ。」
今井先生は顔を歪め、苦しそうな表情を見せた。
「そうかもしれない…けど、それでもまた信じたいと思える気持ちになれた。」
「あんたは、鈴原に救って貰ったからそう言えるんだ。オレには、そんな奴現れない…」
今まで黙っていた私は、どうしても伝えたい事があり声を出した。
『今井先生、今のまんまじゃダメです。だって、先生が乗り越えようとしないと、ホントに先生の事想ってくれてる人に出会えても、気づけないですよ…』
「…………」
今井先生は黙ったまま私を見つめる。
『こんな事繰り返しても何も変わりません。先生の傷がさらに深くなるだけだと思うんです。だからもう前に進みませんか…きっと出会えるはずです。今井先生の事、本当に想ってくれる人に。』
私は彼を見つめ微笑んだ。
彼は私の頭を撫で微笑み返す。
「出会えるのかな…また人を好きになってもいいのかな…」
『はいっ!』
今度は今井先生に向かって、私は笑顔を見せた。
今井先生はフッと力無く笑う。
「鈴原……君だったらよかったのにな。」
『えっ…!?』
「カスミはダメだ。」
彼は私を隠すように抱きしめた。
「ハハッ、わかってますよ…青山先生には冗談が通じないなぁ。」
今井先生はゆっくり立ち上がり、私たちに向かって頭を下げた。
「すいませんでした。鈴原…怖い思いさせて悪かったね。」
『今井先生…』
「オレ少し考えてみるよ。すぐにあの時の事を許せるとは思えないけど、このままじゃダメなのはわかってるつもりだから。」
「あなたなら、立ち直れるって
オレ信じてますから…」
「ありがとう、青山先生…」
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