ワタシノタイヨウ
(さて、これからどうしようかな。まだ諦めるには早すぎるし…)


小降りになった雨を見ながら考えていると、


「まだ諦めて無いんでしょ。カスミの心がボロボロになって、もう無理って思うまで頑張ってみたら。その時は、私がいっぱい慰めてあげるからさ。」


彼女はそう言って、優しく微笑んだ。


『ツキコ…ありがとう。私まだ諦めないよ。』


私は彼女顔を真っすぐ見て言う。


『先生の涙の理由…いつか話してもらえたら、私、彼の力に、支えになりたい。』


私は力強くそう答えて笑って見せる。

そんな私を見てツキコは、嬉しそうに頷いた。



いつの間にか雨は上がり、空から太陽が顔を出しはじめている。

私の心と同じように、暗かった景色に一筋の光が射した。


相手はかなり手強そうだけど、私はこの恋を簡単に手放してはいけない気がした。

まずはもっと彼の事を知りたい。


私はどうやったら彼の心を開けるのか、午後の授業中ずっと、あれこれ考えていた。



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